レザーウェアの基礎知識

目次

はじめに

皮革の歴史

原皮と衣料革

レザーウェアとデザイン

良いレザーウェアの見分け方とファッション

はじめに

消費生活の高度化とともに、日本でも皮革製品を愛好する傾向は年々急速に高まりつつあるが、これら数ある皮革製品の中でも、ファッション性のある衣料としてのレザーウェアが戦後一般の目にとまりはじめたのは昭和25〜26年ごろからである。当時、繊維製品がほとんどとされていたところへ、新たに第4の繊維といわれる皮革がファッション衣料の仲間人りをしたので はあるが、そのころの素材はせいぜいジャンパー用の実用的なものか、ある いは手袋用を用いたものがほとんどで、現在のような完全な衣料用皮革は未開発の時代であった。

このような実情から、その当時はまだ衣料用皮革に関する人々の知識は極めて乏しく、専門業者以外には門外不出にしていると思われるほど何らのPR も行なわれず、またこれに関する教育も一部の洋裁学校で年に数時間実施し ていた程度に過きなかったため、レザーウェアを一般消費者に普及させるのには相当な時間が必要であった。確に消費者個々に「皮革」についての質問をしても 、素材的に「まるっきりわからぬ」という答えが大半で、このことは皮革製品に対する誤まった解釈やトラブルが起り易い原因にもなっている

勿論、現在わが国のレザーウェアは、ここ十数年の間に急激な進歩をとげ、諸外国の製品に比べて優るとも決して劣ることのないほど完全なものになってきたことも事実だが、どのように優れた製品であっても、その扱い方が間違っていたり知識が乏しかったりしたのでは、せっかく努力してつくりあげてもその甲斐がなく、価偵も見出せずに消えてしまうであろう。

そこで、レザーウェアを取り扱う私達にとって、最小限これだけは識っておく必要があろうと思われる点を記し、併せてこれを売る人、着る人の参考にも供する次第である。

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