レザーウェアの保存方法

保存に際しては、いずれの場合も高温、湿気を避けること。皮革製品は温度によって形や型が変り易い。温血動物の体温を考えると、皮革は40℃以上 の場所は禁物である。

保存の方法

保存の方法も、箱に人れる場合は陰干しして、表革は拭き、塵埃を取り除いた後、レザークリーナーを軽く塗り、さらに陰千ししてから、型を保つため肩、胸などに新聞紙などを丸めて入れ、一品ずつ箱に納めること。 他の衣類と一緒に重ねて保管すると通風も悪く型くずれもし易くなる。ハンガーを用いる場合は、なるべく肩巾に合った厚みのあるものを用いた方が肩にハンガーの跡が残らない。また、入梅どきや湿気の多い季節には、時々取り出して陰干しにすることが大切である。

折りしわの取り方

箱から出して着用するときに、折りしわなどがあっても、2、3時間着て いると、それらが体温で消え、着る人の体型にフィットするのがレザーウェアの特長だが、どうしても折りしわが取れない場合はアイロンを用いる。アイロンは乾熱アイロンを用い、スチー ムは厳禁。 アイロン掛けの際には、レザーウエアの裏面に必ず厚手の紙か乾布を当て、その上から押すように プレスする。 温度は絹製品と同じくらい(約90~100℃)で高温は避けること。 また、アイロンを縦横に滑らすと思わぬ方向に革が伸ぴたり 、はぎ線の重な った部分などが表にひびいてしまうので、必ず上から押すように掛けること が大切である。

スエ ードの色落ち

スエード製のレザーウエアを着た楊合、色が落ちるように感じることがある。これは一般に新らしい製品ほどスエードの無駄毛が下に着ている衣類に付着することが多いためだが、毎日のブラッシングによって、除々に少な くなってくる。この場合、付着した毛をそのままにして下の衣類を洗濯する と、スエードの染料が衣類を染めてしまうことがあるため、なるべくセロハンテープなどでこの毛を取り除いておくこと。また、毛ではなく、実際に脱色して着用中の下着に着色することがあり、とくにこれは外国製品に多い。日本では、染色工場でも脱色に対して十分な注意を施しているため、ほとんどこの種の事故は少ないが、汗に対しては弱いので注意が必要である。もし色が落ちる場合は、染色工場である程度の色止めはできるので、相談するのも良い。

保存に関しての一例

あの有名なエジプトのツタンカーメン王の墓から発掘された植物タンニン鞣しによる手袋は、5~6,000年もその型を完全に保っていた。これは着用しないで保存する場合、乾燥状態が良く、腐敗の起きにくい地域にあったという好条件以外に、保存法さえ適切であれば、いかに長期間にわたって変化も損傷も起こさないかという実例であるといえよう。

このように、レザーウェアは、この製品に対する誤った認識と、間違った手入れ・保存法を用いない限り、長い年月にわたって身体にフィットし、愛着を持って着られる素晴らしい衣料であるということがわかっていただけるだろう。

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